ハチ刺されに注意                 東和病院院長 斎藤勝彦

 毎年夏になると、多くのハチに刺された患者さんが来診します。東和病院では、平成11年56人、12年84人、13年113人、今年は例年より少ない感じがしますが、7月31日現在で9人が受診しています。
 ハチ毒に対してアレルギーのある人や、多数のハチに刺されると、ショックを起こして死亡することがあります。(ハチ刺症によるアナフィラキシーショックの死亡者数は、全国で毎年約40人程度といわれています。)
 ハチに刺されて、全身症状(むかつき、全身のだるさ、息苦しさ、発疹、全身のしびれ、意識障害、顔色不良)が出たら、急いで治療を受ける必要があります。特に、以前ハチに刺されたことのある人に、この症状が出やすいようです。
 また、刺されて30分以内に症状が出ることが多いので、その間は慎重に経過を見る必要があります。心配なら、ともかく局所を冷却しながら医療機関を受診しましょう。
 スズメバチに刺されないためには、絶対に巣に近づかない、ハイキングに出かけるときには白色系の物を身につける、ハチの巣の近くで大騒ぎしないことなどが挙げられます。