みずむしの話 小瀬川皮膚科医院 小瀬川玄
みずむしは、カビの一種である白癬菌(はくせんきん)が足の皮膚の角質層に入り込んで、繁殖することで起こる病気です。
部位によって呼び名が異なり、頭部にできる「しらくも」、顔にできる「はたけ」、躯幹(くかん)や四肢(しし)の「ぜにたむし」、陰股(いんこ)部の「いんきんたむし」、手足の「みずむし」、爪にできる「つめみずむし」などがあります。
みずむしは「水虫」と書きますが、水仕事をする人に多く発生するので、水の中の虫が寄生すると考えたようです。
たむしは、その病状が堤防状のあぜ道に囲まれた田のように見え、それが虫によって作られたと考えられたようです。
みずむしには、指の間にできる趾間(しかん)型、細かい水ぶくれができる小水疱(しょうすいほう)型、角質が厚くなる角質増殖(ぞうしょく)型の3タイプがあります。
◆みずむしを治すための3大ポイント
@乾燥(白癬菌は高温多湿が好き。趾間はむれないように)
A清潔(よく洗うこと)
B根気(症状が消えたからといって治療をやめないように)
また、爪みずむしは、飲み薬で約半年で確実に治ります。みずむしは治らないのではなく、治療に時間のかかる病気ですから、早めに皮膚科専門医に相談しましょう。