「(心的)外傷後ストレス障害」 ゆうきクリニック 小木田勇輝
最近、頻回に新聞やテレビなどで取り上げられている診断名「(心的)外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder)は次のように解釈されています。
『ほとんどの人に大きな苦悩をもたらすような、例外的で著しく脅威的、あるいは破局的な性格を持ったストレスの多い出来事や状況(例えば自然災害、人工災害、重大事故、テロ、変死の目撃など)に対する遅延または遷延した反応』
すなわち、体験した大きなストレスから回避しているにもかかわらず、生じてしまう侵入的回想(フラッシュバック)または夢の中で反復して、外傷を再体験してしまうことなどです。それに対する反応として恐怖、パニック、攻撃性などが急激に表れることがあり、付随して不安や抑うつ気分、不眠が認められ、自殺念慮が見られることも稀(まれ)ではありません。
外傷後、数週間から数か月の潜伏期間(6か月を超えることは稀)を経て発症することが多く、しかし大半の方は回復することが可能です。
以上簡単に概要を述べましたが、もし当てはまりそうな方がいらっしゃる場合は、専門医(精神科医)の受診をお勧めします。