内視鏡検査とお薬の話      熊谷内科胃腸科医院   熊谷 和久

 最近、がん検診を受診していますか。胃レントゲン検査で異常を指摘された場合、便潜血反応検査が陽性の場合は二次精査が内視鏡検査になっています。内視鏡検査では、直接胃や大腸の粘膜を観察することができますし、必要があれば病気のある部分の細胞を採る (生検) ことで、悪性か良性なのか組織学的検査もできます。
 このとき、問題になる飲み薬があります。脳梗塞や心筋梗塞を発病後の再発予防、心房細動などの不整脈がある場合、心臓の手術後などに血液をサラサラにするお薬(抗凝固剤、抗血小板剤)を飲んでいる場合です。代表的な薬品名はワーファリン・パナルジン・バイアスピリンなどです。胃や大腸は管状の臓器であり、出血すると圧迫止血することが出来ないため、それを知らずに組織を生検すると出血が止まらなくなることがあります。
 二次精査となり、内視鏡検査を受ける時には、現在の内服薬がわかるように 「お薬手帳」かお薬を、病院・診療所に持参するようにしましょう。