「頭痛と上手に付き合う秘訣」杉山脳神経クリニック 杉山浩隆

 頭痛は、およそ一割以上の方々が経験する日常的な疾患です。その内訳は、@緊張型頭痛(肩こり、ストレス、天気などに影響されるジワーッとした頭重感、A片頭痛(視野異常の前兆をともなうことがあり、急にズキズキ・ガンガンと激しく痛む。多くは2〜3時間で軽快・消失)、B群発性頭痛(片頭痛のような激しい痛みが、おもに夜間に集中して一か月に何回も生じる)に分類されます。大多数を占めるのが@です。Bは極めてまれと言われています。
 いずれの頭痛も、命に関わる心配な疾患ではない代わりに、一生涯のお付き合いが必要となります。お付き合いのコツは痛みから来る不必要な不安・心配(脳卒中になるのでは?頭の中に腫瘍でもできたのでは?・・・などなど)を除外することです。すなわち、頭の
中身(脳や脳血管)には異常がないことを確認することで不安・妄想が消失するという構図です。その後に安心して症状(痛み)と付き合えば良いのです。
 医療技術の進歩した今日では、MRA検査(強力な磁石の釜)によって日常的に脳血管の異常の有無をチェックすることが可能になりました。(所要時間は20分〜30分。保険診療3割負担の場合は約8000円前後)