緑内障から目を守ろう 白井眼科クリニック 白井淳一
緑内障とは、視神経が障害され、視力が低下したり、視野が狭くなったりする病気です。眼球内の圧力が高くなることが主な原因で、適切な治療が行われないと失明することもあります。
最近の調査によると、日本人の40歳以上の緑内障有病率は5.78パーセント、約17人に1人であり、有病率は年齢とともに増加することが判明しました。緑内障の患者は、全国で380万人におよぶと推定されています。しかし多くの場合、自覚症状がほとんどないため、治療を受けている人はそのうちの約20%で、残りの80%は治療を受けていません。一度障害された視神経を元に戻す方法はなく、最も重要なことは早期の発見と治療です。
そのためには定期的に住民検診(眼底検査を含む)を受けることが大切です。検診の結果に、緑内障の疑いと記入されていれば、受診することはもちろんですが、視神経乳頭陥凹、神経線維束欠損、乳頭出血、ノッチングと記載されていた場合も、緑内障を疑わせる所見が眼に認められるということですので、この場合も眼科で精密検査を受けることが必要です。
少なくとも年一回は定期検診を受け、大切な身体、眼を守っていきましょう。