アルコール酩酊(めいてい)    ゆうきクリニック 小木田 勇輝

 飲酒により、意識、知覚、行動及び精神機能などに一過性の障害が生じることをアルコール酩酊といいます。酩酊には、「単純酩酊」と「異常酩酊」があり、異常酩酊には「複雑酩酊」と「病的酩酊」があります。
 単純酩酊は、血中アルコール濃度が低度で気分の高揚や注意力低下などの症状、中等度では運動失調や言語障害などの症状が現れます。高度になると歩行不能など、さらに上昇すると意識を失い、昏睡に至ります。
 複雑酩酊は血中アルコール濃度が高度になると現れます。小さな刺激で興奮し、攻撃的な言葉を使うようになります。また、部分的に健忘を残します。
 病的酩酊は、もうろう型とせん妄型があります。もうろう型は強い意識障害を起こし、見当識障害を伴い人格の連続性が途切れ、強い健忘を残します。せん妄型は気分が不安定で多様な妄覚が現れます。
 アルコールの摂取量には注意し、楽しい宴席として頂ければと思います。