花巻市の子宮癌検診について 宮内婦人科心療内科クリニック 宮内茂壽

今年度も花巻市が実施する、子宮癌検診が始まります。今年から@これまで毎年実施となっていた対象者が、隔年(1年おき)になったこと、A対象者の年齢が30歳以上から20歳以上に引き下げられたことが大きな変更点です。
 ここ数年間の数字から、旧花巻市の子宮癌検診受診率は、対象人数の25%前後で推移していて、4人に1人しか受けていないのが実情です。しかし年間455名の方が子宮癌で亡くなっており、この方たちのほとんどは子宮癌検診未実施の方です。前述の通り、本年からは受診者の生年月日により、奇数年生まれ、偶数年生まれでその年の受診者が振り分けられます。ただし1〜3月生まれの、いわゆる早生まれの方は、学校の学年と同じ前年生まれとみなします。例えば昭和35年の早生まれの方は、昭和34年生まれの方と同じという訳です。Aに関しては子宮癌(正確には子宮の出口にできる子宮頚部癌)にかかる年齢層が年々若年化しており、10代の患者も珍しくない時代となり、そのための変更です。
 子宮体部癌(子宮の奥の部分の癌)の年齢層も同じく低下してきてはおりますが、こちらは集団検診では無理があり、各人が医療機関を個別に受診するしか今のところは無いようです。